川越市議会議員

中原ひでふみ

HIDEFUMI NAKAHARA

一般質問(2011年9月議会)

(川越市議会第4回定例会)

【1回目】

中原 議長から、発言のお許しを頂きましたので、通告をしております表題につきまして、質問をさせて頂きます。
私は、前回の一般質問でも申し上げましたが、この4年間の任期におきまして、川越市における「自治体としての財源確保と自治体に民間ノウハウを活用した組織変革」を、議員活動の最大のテーマとして活動する主旨のことを申し上げました。
特に、「民間ノウハウの活用」のメリットとしての理由につきましては、効率性を常に追求し、また、「計画」「実行」「評価」そして「検証」を一つのサイクルとし、このサイクルを繰り返すことで、目的達成が図られるからであると申し上げました。
そのことは、安定した収益の確保につながり、また、安定した顧客サービスの提供が可能となるからです。
このようなことを、私はビジネスの世界で経験してきたからこそ、この「民間ノウハウの活用」を、提唱させて頂いている次第です。
この「民間ノウハウの活用と財源確保」のテーマについての対象として、考えて行くべき行政改革の分野には、「人」「物」「情報」そして「お金」があります。そこで、今回は、このうちの「お金」、すなわち「財政」について、とりあげさせて頂きたく思います。
先の決算の質疑におきましても、触れられていましたが、昨今の経済状況は、リーマンショック以来の世界同時不況や長期化するデフレ環境など、先行きが不透明な状況や、70円台で推移し続ける深刻な円高の状況が、継続しております。
そのことは、輸出立国であるわが国の経済活動には、深刻かつ重大な打撃を与えていることは、いうまでもありません。
このままのデフレ環境や円高環境の継続は、景気のさらなる後退、中小企業の倒産、雇用の低迷、所得減、家計収支の圧迫など、多大なマイナス影響をも垂らすであろうことを容易に予測できます。つまり、身近な経済活動にも重大な影響を及ぼすことになる訳です。同時に、少子高齢化がもたらす状況や、先行きが常に予測困難な経済状況が、いっそう「財政」の安定化に、さまざまな不安要因を彷彿(ほうふつ)させるものでもあります。
このような状況も踏まえ今回は、表題の通り「財政規模と行政サービスの安定化」について、取り上げさせていただきました。
私の思案する「安定化」とは、先ほども申し上げましたが、『目的達成を図るための「計画」「実行」「評価」そして「検証」を一つのサイクルとした、その繰り返し』、これを行うことだと信じております。
そこで、表題の内容を具体的に3つの「カテゴリー」に分けて、本日の質問を進めて参ります。一つ目は「財政規模と行政サービスの関係」について、次に、財政の基本は歳出と歳入から構成されていることを踏まえ、二つ目に「歳出に関する評価、検証など」について、三つ目として、「歳入に関する評価、検証など」について、お伺いいたします。
では、一つ目の「財政規模と行政サービスの関係」について、お伺いいたします。

中原 (1)先ほども申し上げましたが、少子高齢化がもたらす状況や世界同時不況など、先行きが常に予測の困難な経済状況である背景などからも、今後の財政の規模につきましては、私の個人的な見解といたしまして、何も成し得なければ、歳入状況は、縮小して行く可能性が高いのではないかと、推察いたしております。第三次川越市総合計画後期基本計画では、市の財政規模を左右する歳入が、生産人口等の減少の要因などにより、今後、財政規模は縮小していくことが、明記されております。そこで、お伺いいたします。財政規模が縮小することで、行政サービス(市政運営)にどのような影響があると、想定されているのか、ご説明願います。

政策財政部長 歳入が減少しますと、歳出も削減せざるおえなくなりますが、経常的経費や義務的経費といった歳出の削減は難しいことから、まず、都市基盤整備等、本市のまちづくりの推進を図る投資的事業への財源配分を縮小しなければならなくなります。また、さらに歳入が減少していきますと、市民生活に直結する行政サービスの水準の引き下げや、サービス水準維持のために受益者負担等の市民の負担増の措置を講じなければいけなくなるなど、歳入の減少は本市のまちづくり、行政サービス等に大きな影響を与えるものと考えております。

中原 (2)その、減少する歳入状況の推移は財政規模を縮小させて行くことになるわけですが、そのような状況下で、行政サービスの質を下げないためには、どのような方法(方策)があるとお考えなのか、お伺いいたします。

政策財政部長 財政規模(歳入)が縮小してきた場合、それまでと同規模の行政資源を各課に配分することが困難になってまいりますので、色々な面で工夫が必要になって参ります。 ご質問の歳入の減少を想定し、常日頃から、不要不急な事務の廃止や競合事務の統合等の、事務事業の整理を進めると言う姿勢は必要であるのは当然ではございますが、更に、例年の作業と致しましては、翌年度の予算を検討する時点で、対象事業を公平効率の観点からゼロベースで検証を行った上、成果があがると判断出来るのものを存続させるといった方針で臨む必要があるものと思われます。さらに、行政サービスの提供手法の検討をより積極的に行う必要もあると考えております。市で提供するサービスであっても、直営で行う必要の無いものは、出来るだけ民間に任せる事によって、財政支出を抑えることが可能になります。現在は、外部委託や指定管理者制度やPFI手法等、民間を活用出来る制度も増えてきておりますので、色々な手法を組み合わせることによって、財政支出の抑制の効果があるものと思われます。

中原 (3)財政規模の方向性についてお伺いいたしますが、財政規模が縮小する中でも、行政サイドが担う行政サービスの質を落とすことなく、市政運営は行われるべきであると考えます。先ほどから申し上げておりますように、非常に厳しい経済状況の続く混迷の時代だからこそ、何らかの新しい発想や知恵を実行に移した方策を試みて、歳入を少しでも増やすことを実現できるように、試みるべきではないでしょうか。そして、そのことが、「財政再建団体や、夕張市のような財政破綻」に陥ることなく、常にリスクに備えられる市政運営に繋がると、私は考えます。そこで、今後、川越市としては、①税収などが伸び悩む中においても、財政規模の維持に努めながら、行政サービスの質を確保してゆくのか、それとも、②行政サービスの一定水準の引き下げにより、対応することになるのか。③もしくは、別の方法を模索するのか。どの方向性であるのかを、お伺いいたします。

政策財政部長 税収等、歳入が減少していく中にあっての市の財政規模につきましては、市民サービスの維持・向上の為に必要な財源の確保に努め、一定の財政規模を維持していく必要があるものと考えております。
しかしながら、新たな歳入の確保も容易ではなく限界もありますことから、財源の確保と共に歳出の削減も図り、限られた財源の中での事業の重点化・効率化を目指すことも、今後の財政運営に求められていると考えております。

中原 (4)次に、2つ目の「歳出に関する評価、検証など」に関して、お伺いいたします。
①想定される歳入減の傾向からも、各予算規模の縮小は必然的な方向であり、他の自治体なども同様の傾向を示しているようです。そこで、先ずは、基本的なことになりますが、本市において、予算を編成してゆく時の「予算方針」というものは、どのようなものであるのか、また、その「編成過程(プロセス)」についても、併せてお伺いいたします。

政策財政部長 当初予算の編成過程でございますが、まず、10月の初旬に予算編成における基本的な考え方、及び予算要求における留意点を示した予算編成方針を策定し、各部局課長宛に通知いたしております。
この編成方針の具体的内容につきましては、国の財政運営方針、地方財政の取り巻く環境、本市の財政状況・財政収支等について言及すると共に、財政運営の基本的な姿勢については、新年度予算の重点的に推進する施策項目を掲げ、予算編成に係わる指示及び留意事項等を示すこととしております。尚、各課におきましては、予算編成方針等に基づき、予算要求を10月下旬までに行い、この予算要求に基づき、財政課におきまして、11月から12月にかけまして予算のヒアリングと予算査定を実施します。その後1月中旬には、市長、副市長による予算査定を経て、1月の下旬に各課に当初予算案の内示を行い、議案を3月定例会に上程し、ご審査いただくものでございます。

中原 ②次に、予算編成のプロセスの中で「各課が予算要求をする際の、基準」というものが、おありでしょうか。そしてそれに関しての「政策財政部が要求予算を査定する際の、基準」のようなものが、おありでしょうか、あるのであれば、それぞれの内容につきましても、お伺いいたします。

政策財政部長 各課の予算要求時の基準でございますが、予算要求にあたっては、予算編成方針や予算要求に係わる共通単価などの内容を具体的に示した予算編成事務要領に基づき要求を行うこととしております。
予算編成では、実施計画事業については内示額を要求の上限とすることや部局主体の予算編成枠を採用し、財政当局があらかじめ選定した事業を対象に、前年度当初予算の各事業からの額から人件費や公債費さらに特定の臨時的経費を除いた一般財源の額に95%を乗じた額を要求の上限としております。次に財政課が予算要求を査定するにあたっての基準でございますが、特に明確な基準はありませんが、歳入については、国・県補助金等特定財源の活用を図るなど財源の補足に努めております。
歳出につきましては、各課とのヒアリング等を通じて事業の緊急度、必要性、効果、財源の手当て等につきまして確認すると共に、政策的経費につきましては、実施計画内示額を参考に、また、経常的な経費につきましては、前年度の決算状況や上半期の予算執行状況等を参考に査定を行っております。それでも、歳入・歳出の乖離額があるときは、事業の更なる精査を行うと共に、繰越金等の活用による財源の調整を行い予算を編成することとしております。

中原 ③なお、ここに平成19年から22年の決算情報と、今年度の予算、そして第三次川越市総合計画後期基本計画の35ページにあります「今後の財政収支」のデータを併せて見やすくグラフ化したものを準備してみました。ここで明らかに、今後、自主財源としての市民税の税収が緩やかに減少すると見込んでおられることが、この右肩さがりの折れ線グラフからも明白であります。そこで、その根拠となるべき、基準や指標はどのようなものか、お伺いいたします。

政策財政部長 個人市民税につきましては、平成22年度の決算見込み額をベースに、厚生労働省の「毎月勤労統計調査」等を参考に積算いたしました。その結果、平成23年度は、平成22年度決算見込み額の101%の額とし、24年度につきましては、対前年の103.6%の額と積算いたしました。平成25年度以降につきましては、対前年比99%の額で見込んだものでございます。
次に法人市民税につきましては、「埼玉県経済動向調査」、内閣府の「月例経済報告」等を基に積算し、平成23年度は平成22年度当初予算額の101.4%の額と見込み、平成24年度以降につきましては、対前年と同額で推移するものと見込んだものでございます。次に固定資産税の内、土地につきましては、平成20年度以降の地価の下落状況から、減収傾向で推移するものと見込み、家屋につきましては、評価替え年度については、税収の減を見込み、評価替え年度以外は新築増による緩やかな増収を見込んだものでございます。以上の推計により、歳入の根幹となる市税収入につきましては、平成24年度の約531億円をピークに徐徐に減少してゆくものと見込んでおります。

中原 ④また、その財政収支は、どのように試算されたのかも、お伺いいたします。

政策財政部長 総合計画後期基本計画における財政収支は、平成22年度川越市中期財政計画を基に作成しておりますので、当該中期財政計画における積算方法をもちましてご答弁申し上げます。
まず、歳入の根幹である「市税」につきましては、先ほどご説明したとおり、昨今の景気や給与状況等を基に積算し、「国庫・県支出金」及び「市債」につきましては、対象となる経費を積算し、その財源割合等から収入額を試算しております。
次に歳出でございますが、「人件費」につきましては、現行の給与水準と職員数、さらに定年退職者数の見込みや過去の実績を基に試算しております。「扶助費」につきましては、決算額の推移・伸び率等を参考に試算しております。「公債費」につきましては、今後予定されている臨時財政対策債及び投資的経費に係わる市債を一定の条件に基づき借り入れを行った場合の公債費を算出し、これに既借入分の公債費を加算して試算しております。「投資的経費」につきましては、投資的経費に充当する一般財源を過去の実績や収入状況等から40億と設定し、これに特定財源を加え、事業費を試算したものでございます。

中原 (5)民間におきましては、予算に対する執行責任(アカウンタビィリィティー)というものがあります。本市におきましても、それに類するような、政策に対して、(費やされたコストに対して、)なんらかの評価をしようと、過去には、試みておられたようではあります。そこで、お伺いいたしますが、現状は、①「政策に対しての評価は、何をもって判断されているのか。」そして、そのような評価があるとしたならば、「それは、どのような基準で、②どのような部門のどのような方が策定し、③どのような部門のどのような方が評価されているのか、また、④どのような期間を対象にして、評価を行うのか、お伺いいたします。
以上を、一回目の質問といたします。

政策財政部長 本市におきましては、評価結果を次の計画と予算に反映させる事等を目的として、平成15年度から事務事業評価制度を導入いたしました。この評価制度では、事業ごとに作成した一枚の評価シートの中に、投入コスト、もたらそうとする成果指標、どのような活動を行ったかを示す活動指標、担当者の分析欄などの項目を設け、総合的に評価する仕組みになっておりました。
評価の過程は、所属長による1次評価、評価部会での2次評価、その上部組織である委員会での3次評価と階層的に評価をしておりました。但し、共通して使用していた1次評価で作成した評価シートが、成果指標や活動指標の設定が未熟であったことや、自己分析であること等から、客観性を持つことが出来ずに、結果として大きな労力を掛けた割には、有効活用には至りませんでした。
現在はこの制度の実施を一時凍結し、関係課にて新たな仕組みを研究・検討している状況でございます。

【二回目】

中原 これからのまちづくりや行政サービスが、歳入の減少によって大きな影響をもたらされない用に、継続して一層の工夫が成されることを希望いたします。特に予算の検討段階において、ゼロベースからの検証に基づく成果予測を行うような予算折衝や、歳出抑制策においての、様々な民間活用法を用いることを、是非とも積極的にご検討されることを期待いたします。
また、ご答弁の中で、投じた予算の結果責任を評価検証するような仕組みは現在はなく、新たな仕組みを、研究・検討されている状況である。とのことでした。評価検証をすることは、何が、本当に必要なサービスや業務であるのかと云うことを明らかにする、重要な役割があると私は考えます。また、その評価検証を実施することで、より大きな「改善」や「効率化」が生み出されてくるのではないでしょうか。そこから様々な事柄が派生し、組織の中でも「正の連鎖」が生まれる事例となりえるのではないかと私は考察いたします。過去に、実施を一時凍結されている「事務事業評価制度」の改善と、研究の成果を期待すると同時に、是非、今後とも「結果責任と評価検証」を念頭に、業務推進が図れる行政となることを、強く希望いたします。
3つ目の「歳入に関する評価、検証など」に関して、お伺いいたします。

中原 (6)先ほどのグラフを使わせて頂きますが、このグラフから、いくつかの疑問点が湧いて参ります。全てを確認させて頂く事は、時間的な制約もありますので、今回は、主に歳入の課題について、取り上げさせて頂きます。このグラフを見ますと、平成24年度から向こう4年間につきましては、収支差額が約40億円発生するとのシミュレーションがされております。つまり、平成24年度以降は毎年約40億円の歳出超過を示していることになる訳です。そのような状況の中で、今後、具体的に歳入を増やす努力を、当然のことながら、する必要があると、私は思う訳ですが、例えば、企業誘致のプロジェクトなどの方策が、具体的にあるのか、ご説明を頂きたく存じます。

産業観光部長 ご指摘のとおり、企業誘致は、市の安定的な財源の確保のため有効であると認識しております。
本市の企業誘致施策でございますが、市内への企業立地需要の受け皿として、従前から、工業団地・工場敵地の拡充に努めているところでございます。直近では、平成21年度、新たに「川越第二産業団地」を竣工し、新たな立地企業により、市税の増収につながっていくのではないかと期待しているところでございます。また、昨今の経済情勢の影響を受け、本市の既存工業団地等の中にも、遊休地の顕在化が懸念されているところでございます。このようなこと等に対処するため、本年4月より市内立地企業に対する助成制度として「川越市企業立地奨励金等交付制度」を創設いたしました。現在把握している、当該助成制度の対象としては、3企業・4箇所・延べ床面積14万4800㎡が予定されており、今後の市税収入の安定のため一定の効果を期待しているところでございます。

中原 (7)加えて、歳入構造についてですが、ビジネス上の、利益構造のお話で恐縮ですが、顧客売り上げ分析を行うと、上位20%のクライアント(顧客)で、売り上げ全体の80%を占めていると云われています。ご存知かとは思いますが、これは「パレートの法則」俗に申します「2:8の法則」と言われるものであります。このことは、税収にも当てはまると云われております。それは「所得税8割は、課税対象者2割で担われている」と云う考えです。そこで、この考えに基づきまして、個人市民税と法人市民税それぞれに対しまして、川越市の高額納税者、上位2割の個人と法人の税額は、それぞれ、どれくらいの割合を占めているかをお伺いいたします。

政策財政部長 個人市民税について、平成22年度の現年度分調定額で申し上げますと、約194億4,461万4千円でその内高額納税義務者上位2割(約33,000人)の税負担額が約105億568万3千円で、調定額全体の54.0%となっております。次に法人市民税について、高額納税している上位2割の税負担額についてで、ございますが、平成22年度法人市民税の現年度分調定額で申し上げますと、約43億658万9千円で、その内、内高額納税義務者上位2割(約1,550社)の税負担額が約38億9,744万8千円で、調定額全体の90.5%となっております。

中原 (8)歳入を増やす努力をすることは、これからの時代には、やらなければならない、重要な業務ではないかと考えます。私は、ビジネスにおいて、目的達成に近づけるための方法を模索し、実施し、「数値化による評価基準」を設け、そして検証することなどを、経験をしてきておりす。仮に2:8の法則が本市でもあてはまるとすれば、そこに目的達成に近づけるひとつのヒント・方法が見つかることになるのではないかと考えます。そして、せっかく実施した方法、つまり方策も、何をもって成果とするのか、数値で表し、判断するような仕組みがなければ、やはり、市政の改善・発展はないのではないでしょうか。そこで、「成果を数値で表し、判断する仕組み」、すなわち「数値化による評価基準」のようなものを取り入れる予定があるのか、お伺いいたします。

政策財政部長 先ほどご答弁申し上げました事務事業評価制度につきましては、全庁的に評価した約400事業の結果に対して、優先度をつけられないと言う問題がございました。そこで、今年度より、事務事業評価の考え方をベースとして、「第三次川越市総合計画後期基本計画」実施計画に掲げた事業に対して事業評価を行うことといたしました。この事業評価では、各課で作成した評価調書を実施計画を所管する政策部門が客観的に判断し、事業のあり方も含め、実施計画策定の参考にする予定でございます。今後は、この実施計画における評価手法の検証を行っていくとともに、より客観性を持たせるために、評価基準に数値的指標を設定し、かつ評価の過程に外部の第三者を加えるような、新たな評価の仕組みの調査、研究を進めてまいりたいと考えております。

中原 (9)
①続きまして、歳入の具体的な例として、前回の一般質問でも取り上げさせていただきましたが、「西口にぎわい施設」の「にぎわいの基準」についてお伺いいたします。具体的には、どれくらいの人々が往来することを想定されているのか、数値的な目標値があれば、お伺いいたします。数値的な目標値を設定することは、非常に重要と考察いたします。仮に数値的目標値が設定されていないようでありましたら、何をもって「定常的なにぎわい」と判断されるのか、その評価の指標をお伺いいたします。

都市計画部長 地域振興ふれあい拠点施設事業につきましては、基本構想で民間施設による「にぎわい」の創出や、公共と民間が連携し相乗効果を発揮して「にぎわい」を生むことなどを掲げておりますが、具体的な数値での目標設定はしておりません。また、定常的なにぎわいの考え方につきましては、ふれあい拠点施設が公共施設と民間施設が複合した施設でありますことから、公共施設では集客が期待出来ない平日の夜間等の時間帯においても、民間施設利用者が補うことで、平日・休日を問わず人が集まることが期待されます。また、多様な機能を備えた施設でありますので、子供から高齢者まで様々な世代の方が、様々な目的のために、万遍無く集まることが想定されます。こうして、平日・休日を問わず、様々な世代の方が、様々な目的のために集うことが、定常的なにぎわいであると考えております。

中原 ②そして同時に、具体的な企業誘致の事例になると認識いたします、「西口にぎわい施設」の商業施設についての募集・誘致について、ここで取り上げさせて頂きます。前回、一般質問をさせて頂きまして、ヒアリング結果などの状況などからも、開設に向けて着々と推進されている状況の中で、企業選定は、公募選定方式で行われると伺っております。私といたしましては、出来る限り地場の企業とも共存して行けて、税収を多く見込める企業の誘致を試みることが望ましいと認識しております。そのことを踏まえて、この「ふれあい拠点事業での「にぎわい施設」の基準・位置づけは、どのように考えられているのか、お伺いいたします。

都市計画部長 地域振興ふれあい拠点施設事業での民間にぎわい施設の基準、考え方につきましては、基本構想で基本的な考え方をお示ししております。内容としましては、県市が整備する施設との整合が図れること、川越駅東口地区の商業機能と連携・協調し、川越駅周辺の一体的な活性化に資すること、公共施設と連携して定常的なにぎわいを創出すること、などとしております。

中原 ③地元企業への配慮も必要ではございますが、2:8の法則の上位2割に入るようなレベルの企業を、川越に、より多く誘致して行けば、税収の増加を実現出来ると推察いたしますが、そのようなお考えは、おありなのか、また、選定の具体的な方法や選定基準には、どのようなものがあるのか、もし、具体的な基準などがあれば、併せてお伺いいたします。

都市計画部長 民間事業者の選定に際しましては、事業者から得られる税収等も一つの視点として大切と考えられるところですが、本事業では民間施設に「にぎわい」の創出や、安定的な事業展開などを求めておりますことから、商業系開発の事業実績や、事業の安定性・実現性を重視した選定を予定しております。また、一定の範囲の企業を対象としますことは、提案の幅を狭めることも懸念されますことから、広く優れた提案を求めるため、地域要件につきましても、評価項目としておりません。
次に具体的な選定基準につきましては、一時審査では「事業実績」と入札に関する「適格性」の資格審査を行います。二次審査では、提案内容について三つの評価項目で審査します。まず一つ目として、公共施設棟と連携・調和した建築・外溝計画となっているか、環境及び利用者への配慮がされているか、施設計画を評価します。二つ目として、導入予定建設に、にぎわいの創出や公共施設との連携が期待出来るか、また現実性があるかを評価します。三つ目として、事業者に安定した経営基盤や事業遂行能力があるか、また安定継続性のある運営計画などとなっているか、経営計画等を評価します。これらの評価項目により、総合的に評価して事業者を選定する予定でございます。

中原 ④私の前回の一般質問でも、ふれあい拠点事業は、大変大規模な事業であり、この事業の成功の是非が、これから数十年先の、川越全体の発展に、重大な影響を及ぼす事業であるとの認識を申し上げました。本事業における市の財政負担は、多大なものであります。本事業について、何をもって、その事業が財政負担に見合い、事業の成功、或いは事業目的が達成したとするのか、それを判断する数値的な評価指標があれば、具体的にご説明頂ければと思います。

都市計画部長 ふれあい拠点事業の目的達成の具体的な数値指標につきましては、現在特に設定しておりませんが、導入施設を指定管理者による管理とする場合には、事前に施設使用量収入や運営事業費を算定しなければなりませんので、今後、各施設で目標とする施設稼働率などの想定は、必要と考えております。いずれにしましても、ふれあい拠点施設に導入されるホールや市民活動支援センターは、市民の方々に広くご利用いただく施設でありますことから、施設利用者の利便性や満足度の向上を図っていくことが重要となります。施設オープン後は、施設の利用状況や、利用者のサービス満足度などを常に把握しながら、市民ニーズに応じた事業の実施や、サービスの向上に努めて参りたいと考えております。また民間施設との連携や、にぎわいの創出につきましても、事業者が提案した事業内容の確実な実施を求めるとともに、土地貸付期間の30年にわたり、継続して「にぎわい」の創出を図れるよう、状況を見守る必要があると考えております。

中原 ⑤歳入確保の良い機会になり得る、にぎわい施設の企業誘致について、もう一点お伺いいたします。にぎわい施設への企業誘致によって、どのくらいの税収増となるのか、お伺いしたいと思いましたが、その算出は、なかなか難しいと思いますので、今後の試算の参考材料として、法人市民税において、卸し売り・小売業の中での高額納税企業、上位2割の内、上位10社と下位10社、これら、それぞれの平均税額をお伺いいたします。
以上を2回目の質問とさせて頂きます。

政策財政部長 にぎわい施設への企業誘致による税収増についてで、ございますが、にぎわい施設に企業が参入し法人の利益をあげることにより、本市には、法人市民税の税収増が見込まれることとなりますが、その額につきましては、参入する企業の法人税額等により異なるため、税額については申し上げることが出来ないものでございます。
なお、平成22年度法人市民税の現年度分調停額の内、卸売り業・小売業の業種について申し上げますと、当該業種の法人の高額納税義務者上位2割(400社)の中で、上位10社の法人の平均調定額が、約2,551万4千円 下位10社の法人の平均調定額が、約21万6千円となっております。

【三回目】

中原 市政において、実行された施策が、本当に必要なことだったのか、価値のあることだったのかを、検証することなくしては、改善も発展も無いと、私は考えます。第三次川越市総合計画後期基本計画の事業評価を実施されるとの、ご答弁を頂きましたが、価値ある評価となることを期待いたします。併せて、その評価が、「数値に基づく、客観的な評価」の、最初の事例となることを期待いたします。
西口にぎわい施設の、成功の是非についても、「にぎわいの指標」については、今からでも、明確な数値的な根拠に基づく定義をご検討頂き、また、企業誘致に関しましても、経営計画等の財務項目を出来る限り多く検討材料として、選定して頂けることを期待いたします。これからも、西口にぎわい施設の動向につきましては、注視して参りたく存じます。さて、今回の表題「財政規模と行政サービスの安定化」ということを思案するときに、安定化を実現するためには、今後、この不透明な世相や、不安定要因が多い、経済環境の社会情勢を考える時に、やはり『目的達成を図るための「計画」「実行」「評価」そして「検証」を一つのサイクルとした、その繰り返し』の遂行であると、改めて感じました。そして客観的に、論理的に、特に「評価」と「検証」を実行することで、トライ&エラーに的確に対処しながら、改善が行われ、目的達成はなされるのであります。
そのことは、冒頭でも申し上げましたように、安定した財源の確保につながり、安定した行政サービスの提供が可能になると私は信じます。様々な行政サービスの基盤である「財政」が潤えば、沢山の市民に協賛を得られ、また新たな市民を呼び込むことで、人口減少の課題にも対処が可能になるのではないでしょうか。

中原 (10)そこでお伺いいたします。多くの市民が好んで「住みたい街」として、この川越に住んで貰えるような施策とは、どのようなものなのか。また同時に、企業誘致による税収確保の可能性などの観点からも、多くの企業に川越で企業経営をして頂けるような施策は、どのようなものであると、お考えなのかをお伺いいたします。

政策財政部長 川越市に多くの人々が住み、多くの企業に進出してもらうためには、川越市が魅力あるまちであることが必要と考えます。そして、川越を魅力あるまちとしていくためには、「第三次川越市総合計画後期基本計画」における各施策の推進が必要と考えております。特に「小江戸かわごえ重点戦略」として位置づけしました3つの戦略、「未来につなぐひとづくり戦略」「活力と魅力あふれるまちづくり戦略」「快適で安心できるくらしづくり戦略」につきましては、少子高齢化、人口減少という社会情勢を踏まえて重点化を図ったものであり、その推進、実現が本市の魅力あるまちづくりにつながっていくものと考えております。

中原 (11)最後に、行政規模をどう捉えるのか、それは、これまでの手法に基づく、歳出削減と財源維持、これらにとどまることなく、新たに「財源の創造」という領域に踏み込んで、考察するべき時期、時代なのではないでしょうか。
先ほど2回目の質問のご答弁でもありましたが、2:8の法則が、いみじくも本市についても、その考え方は、ほぼ当てはまっていることが分かりました。また、2回目の最後の質問へのご答弁で、卸し売り・小売業における高額納税企業、上位2割の中でさえも、上位10社と下位10社の企業の差額が、このように2500万円をも超えるとのことは、企業誘致をする際の基準や方針に少なからず、反映させていくべきではないかと、私は強く、思案しているところであります。そして、このことは、評価を数値化した、ひとつのモデルとなり、対象の企業誘致の選定基準に説得性をもたらす、ケースになるのではないでしょうか。間もなく、平成24年度の予算編成の作業も開始されると存じますが、次年度以降に可能な限り「数値化した評価基準」を用いて予算策定をされることを、期待致しております。また、予算策定のみに留まらず、各政策の評価にも「数値化した評価基準」を取り入れ、政策の実施をして頂くことを、私の提案として、ここに強く申し上げておきます。
以上のような考え方を実行されて行く上で、これから目指すべき財政規模のあり方や、その方向性が明確に見えてくるのではないでしょうか。この大変重大な命題と言えるべき課題につきまして、今後、川越市が実施する行財政運営は、財政の規模の考え方も含め、どのような方向を目指していくのか、市長にお伺いいたしまして、私の3回目の質問とさせて頂きます。

市長 私はこれまで、「住むことに誇りを持ち、住んでよかったと思える街 川越」の実現を目指して、市政運営に取り組んで参りましたが、この姿勢は今後も変わることなく、その実現に向けて必要な施策を推進して参る所存です。そのためには、財政規模につきましても、一定の規模は維持していくことが必要と考えております。そして、財政規模を維持し、今後の市政運営に取り組んでいくためには、歳入の確保、とりわけ市税等の自主財源の確保に向けた取り組みが重要となってまいります。今後は、議員さんのご提案も踏まえながら、より多くの皆様に川越市に住んでいただける、あるいは訪れていただけるような施策を、また、多くの企業に川越市で活動いただけるような施策を積極的に検討してまいりたいと考えております。また、その一方で、歳入が減少していく厳しい財政状況の下で、持続的に質の高い行政サービスを提供していくためには、行政改革の徹底や財政基盤の強化など、効率的かつ効果的な行財政運営に努めていくことも、今後の行財政運営には必要なことと認識いたしているところでございます。

注:本一般質問の問答は当日の発言の趣旨はそこなわれることのないような文章構成に致しております。尚、読みやすいように一問一答形式で記述させて頂いております。その旨ご承知おき下さい。

中原ひでふみ
川越市議会議員
議会運営委員会副委員長、産業建設常任委員会委員、広報紙編集委員会委員など