川越市議会議員

中原ひでふみ

HIDEFUMI NAKAHARA

一般質問(2011年12月議会)

(川越市議会平成23年第5回(12月)定例会)

【1回目】

中原秀文 議長から発言のお許しをいただきましたので、通告をいたしております表題につきまして、質問をさせていただきます。
私は、前回の一般質問では、何をもってそれぞれの事業が成功したとするのか、うまくいったとするのか、それらをテーマとして、川越市における財政規模と行政サービスの安定化という表題で、費やされる財源とサービスについての評価検証の方法論や方策を明らかにいたしました。それらの抽象的な方法論として明らかにさせていただいた事柄は、費用対効果において数値的根拠に基づく評価の重要性を説いたものでもあります。今回は、その事柄をより具体的な事業について当てはめ、その費用対効果の実際の数字をはじき出し、その数字をもとに考察して問題点を明らかにしていきたいと思います。
そこで、表題といたしましては、市内各施設に投下される費用対効果についてを行政経営という視点で、西部地域振興ふれあい拠点施設の公共施設部分、以下ふれあい拠点施設と呼ばせていただきます、及び市立美術館、そしてなぐわし公園温水利用型健康運動施設、以下なぐわし公園施設と呼ばせていただきます、これらの三カ所について、具体的にその費用対効果を明確にしたいと存じます。
また、もう一つの表題として、企業誘致の今後についてを行政経営という視点で、前回の一般質問でのテーマでもありました税収入創造についてを、より具体的に掘り下げて取り上げさせていただきます。
それでは、一つ目の表題についてですが、規模とそれらの施設の目的を考慮し、これから建設に取りかかるもの、既に建設に取りかかったもの、そして既に運営をされているものという条件で、ふれあい拠点施設、なぐわし公園施設、市立美術館の三施設を取り上げさせていただきました。費用対効果を検証する観点から三施設共通する内容となりますので、それぞれの施設について共通の質問としてお伺いいたします。
第一点目として、現時点においてのふれあい拠点施設、市立美術館の償還年数は何年で設定されているのか、お伺いいたします。また、なぐわし公園施設についてはPFI方式ですので、本施設の事業期間並びに運用期間をお伺いいたします。
第二点目として、利用者数についてお伺いいたします。
 ふれあい拠点施設については、ホールの年間の使用予測件数と、年間の利用者予測数をお伺いいたします。もし、予測数の想定が不可能であれば、現在稼働している市民会館のホールの数値をもとに算出し予測いたしますので、市民会館における年間利用件数と、年間利用者数を御答弁いただければと存じます。また、その際、計算上必要となりますので、現在の市民会館における席数及びふれあい拠点施設における予定席数を改めて御提示いただき、その稼働率も市民会館においての実績数と、ふれあい拠点施設の想定数をあわせて御提示いただければと存じまず。市立美術館におきましては、実際の年間利用者数をお伺いいたします。なぐわし公園施設につきましては、PFIにおける導入可能性調査のデータがあると思いますので、商圏設定の条件と、それに基づき推定された年間利用者数をお伺いいたします。
第三点目として、三つの施設それぞれの年間利用者数のうち、川越市民の利用割合は何割ぐらいになるのかをお伺いいたします。
第四点目として、コストについてお尋ねいたします。
ふれあい拠点施設については、ホール部分の想定されている、また市立美術館につきましては、実際にかかった設計建設費の総額及び年間に費やされる運営総コスト並びに年間の施設利用料収入、これらをお伺いいたします。ふれあい拠点施設につきましては、県との協議段階と存じますので、御提示が難しいようであれば、前回の一般質問でもお伺いいたしましたが、PFIで算出された数値を参考にさせていただきたいと思いますので、改めて御提示いただければと存じます。なお、なぐわし公園施設につきましては、PFI方式で特別目的会社への支払いということになり、収入は市の収支には影響を及ぼさないと認識しておりますので、その設計建設費及び維持管理にかかわる年間の支払い額をお伺いいたします。
来場者に対する顧客満足度を評価分析することは、この時代には当然重要不可欠なことだと存じます。
そこで、第五点目として、その評価方法について、三つの施設それぞれについて具体的に数値的結果での評価方法があるのかお伺いいたします。また、あるとすれば、ふれあい拠点施設につきましては想定される数値を、市立美術館につきましては、これまで実施された評価内容の数値を、そしてなぐわし公園施設につきましては、PFI方式になりますので、要求水準書のサービス内容に対しての評価と、顧客満足度の評価をどのように行われる予定なのかを御答弁いただければと存じます。
次に、冒頭でも申し上げましたが、もう一つの視点として、企業誘致の今後についてをお伺いいたします。
これまで私が提唱し続けてまいりました方針の一つが、無駄を省く、つまりは正当性を持った合理的なコストダウンによる資金捻出の努力をすることであります。もう一方では、前回の一般質問でも提唱させていただきました税収入の創造の必要性を、二八の法則から法人市民税の抱える役割の大きさを説いた次第であります。その視点から、より具体的に企業誘致の現状と今後の戦略をここでお伺いいたします。
第一点目として、平成二十一年度に竣工した川越第二産業団地の現在の進捗状況をお伺いいたします。また、設定されている目標の税収入の指標数値があれば、あわせてお伺いいたします。
第二点目として、川越市企業立地奨励金交付制度の進捗状況についてお尋ねいたします。
現在、この交付制度は活性化できているのか、それともいないのか、お伺いいたします。また、そのように判断された数値的な根拠があれば、あわせて御答弁いただければと存じます。以上、一回目といたします。

藤條 聡都市計画部長 所管部分について御答弁申し上げます。
仮称西部地域振興ふれあい拠点施設の償還年数につきましては、資金調達する機関により、十五年から二十年を想定しております。また、なぐわし公園温水利用型健康運動施設等整備運営事業の事業期間につきましては、平成二十二年九月二十四日から、平成三十九年三月三十一日までとなっております。また、建設終了後の平成二十四年八月からの運用開始を目指しておりますので、運用期間につきましては約十五年となっております。
続きまして、なぐわし公園施設についての商圏等々の御質問でございましたが、導入可能性調査におきましては、商圏設定の条件と、推定した来場者につきましては、三キロ圏人口から想定したもの、施設規模や市の類似施設の利用者から想定したもの、本施設と立地条件が近い他市の同等規模類似施設の利用者から想定したもの、諸々の推計をしたところ、年間約十五万人と見込まれます。また、事業者も同様に利用者の推計はしているようでございまして、類似施設での実績等から想定し、これに周辺三キロ圏、五キロ圏人口などの比較や、将来の変動リスクを勘案して、年間十二万人と見込んでいるところでございます。
続きまして、川越市の市民の利用の割合でございますが、なぐわし公園施設につきましては、市民利用者の割合としては算出しておりませんが、本施設を中心とした三キロ圏の人口比率で考えると、市民の割合は約八五%となっておりますので、これと同等とする場合には、おおむね八割から九割が市民の利用であると、このように考えてございます。
続きまして、西部地域振興ふれあい拠点施設の総建設費でございますが、現在、県と市で設計業務で積算を進めているというところでございまして、具体的な算定はまだしてございません。これは管理運営方法も含めて、今県、市で検討しているところということでございます。ですので、参考までにPFI事業での試算について申し上げますと、当時は、総建設費がホールの建物本体で五十億円程度と、このように想定をしておりました。同様に、年間の運営総コストにつきましても、これは単にメンテナンスだけというだけではなく、市が指定する鑑賞事業などの実施運営費、こういったものも含めた数字ではございますが、一億七千万円程度という想定をしていたところでございます。利用収入につきましては、おおむね四千万から五千万円を想定しておりました。
次に、なぐわし公園施設の年間支払額についてでございますが、全体の契約額が六十二億三千五百九十万九千三百五十八円でございまして、この内訳ですが、設計・建設費については三十億三千八百八十二万九千八百八円、維持管理・運営費については三十一億九千七百七万九千五百五十円となっております。契約期間内のうち、維持管理・運営期間である約十五年間で均等に割って算出いたしますと、設計・建設費が年間約二億、維持管理・運営費が約二億一千万となる計算になります。
続きまして、なぐわし公園施設のサービス内容に対する顧客満足度についての御質問でございましたが、事業者からの提案におきまして、定期的にアンケートをとり、顧客満足度調査を実施すると、このように言っております。今、具体的にはまだ詰めてはおりませんけれども、今後この具体内容について、事業者とともに協議をしてまいりたいと考えております。また、事業契約書の規定などに基づき、要求水準書どおり適切性かつ確実にサービスの提供がなされているかを確認するためのモニタリングについても、市として実施してまいりたいと考えております。以上でございます。

木島宣之文化スポーツ部長 所管部分について御答弁させていただきます。
まず最初に、市立美術館の起債の償還年数でございますが、三カ所の金融機関より借り入れておりまして、償還年数はいずれも十五年となっております。
次に、市立美術館の年間利用者数でございますが、平成二十二年度実績で申し上げますと、八万七千八十七人でございます。
次に、市民会館大ホールの席数は千二百六十一席、年間の使用件数、利用者数につきましては、平成二十二年度実績で二百十五件、十三万三千九百五十七人、稼働率は四四・四%でございます。
また、仮称西部地域振興ふれあい拠点施設のホールにつきましては、席数は約千七百席を予定しております。使用予測件数等につきましては、現在具体的な検討を進めているところでございます。大変申しわけございませんが、現時点では使用予測件数及び利用者予測数につきましては、まだ算定できておりません。また、想定する稼働率につきましては、拠点施設の規模、立地等を考慮いたしますと、現在の市民会館大ホールの稼働率を上回る、おおむね六〇%程度になるものと考えております。
続きまして、市立美術館の年間利用者における市民の割合でございますが、把握するデータがございませんので、来館者アンケート回答者における割合を参考に御答弁させていただきます。アンケート回答者のうち、約四〇%の人が市内居住者でありました。この割合を参考にいたしますと、平成二十二年度利用者八万七千八十七人のうち、約三万五千人が川越市民であると推測されます。
また、仮称西部地域振興ふれあい拠点施設につきましては、現時点で市民利用の比率などの具体的な算定はしておりませんが、市民会館大ホールの実績が約八七%となっておりますので、おおむねその程度ではないかと考えております。
続きまして、市立美術館の建設費の総額でございますが、設計監理委託料を含めまして十八億五千八百二十七万九千五百円でございます。次に、年間の運営総コストでございますが、平成二十二年度実績で申し上げますと、二億二千八百二十万七千五百六十一円でございます。その内訳といたしまして、管理運営費が、人件費を含めまして一億二千七百六万四千三円、建設に係る起債償還額が一億百十四万三千五百五十八円でございます。次に、収入でございますが、平成二十二年度実績で、千二百七十二万千八百七十四円でございます。
続きまして、来場者に対する顧客満足度の評価分析について、具体的な数値目標に基づく評価方法はあるのか、またふれあい拠点施設のホールで想定される数値は何か、市立美術館がこれまでに実施した評価内容の数値はどのようになるかとの御質問でございます。
市立美術館につきましては、具体的な数値目標の設定はございませんが、受付にアンケート箱を設置いたしまして、来場者の皆様より御意見を伺っております。来館者アンケートでは、来館の目的が特別展とする人が五五%と高く、その展示の内容に対しましても、よいとする人が七九%と高い結果となっております。常設展の展示につきましても、六四%の人がよいと回答をしております。また、否定的な御意見といたしましては、アクセスについて駅から遠い、バスの便が少ない等の御意見がございました。
 次に、仮称西部地域振興ふれあい拠点施設につきましては、管理運営方法につきまして、指定管理者による管理を念頭に置いて検討しております。御質問の顧客満足度という視点での具体的な数値目標や評価視点については、今後の検討課題と考えております。なお、指定管理者の選定に関しては、利用者数、施設稼働率、利用者満足度の調査の実施、主催事業の実施など、提案については大きな選定評価項目になると考えております。以上でございます。

福田 司産業観光部長 表題二につきまして御答弁申し上げます。
初めに、川越第二産業団地の現在の進捗状況と、設定した目標税収入の指標数値についてでございます。
川越第二産業団地につきましては、八区画すべて完売し、順次建設が進んでおります。現在、二社の建物が完成し、一社が建設中でございます。
目標税収入でございますが、立地予定企業からの川越第二産業団地工業用地譲受申込書に基づきました固定資産税の試算では、土地・建物合計で約一億六千六百万円を見込んでおりますが、現時点で建築が始まっていない企業もございますので、見込み額に対し、およそ八割程度となっております。
次に、川越市企業立地奨励金等交付制度の進捗状況等についてでございます。
川越市企業立地奨励金等交付制度につきましては、本市内への設備投資を促進し、安定的な市税の確保及び雇用機会の拡大を図り、もって地域経済の発展及び市民生活の向上に資するため、本年四月一日に制度創設をしたものでございます。制度施行後の進捗状況といたしましては、現時点で本制度の対象となる企業立地として、三企業、四カ所で、延べ床面積一四万四千八百平方メートルの建設が予定されており、今後安定的な市税収入の増加につながるものと期待しているところでございますが、活性化に対する効果につきましては、今後の実施状況を踏まえ、判断してまいりたいと考えております。なお、この制度による活性化の効果指標といたしましては、企業立地の数、事業所面積、新規雇用者数、固定資産税等の市税収入等が一定の判断基準になるものではないかと考えております。以上でございます。

【2回目】

中原秀文 それぞれ御答弁をいただきました。
数十年単位での償還年数や事業年数を費やし、これらの規模の事業を成り立たせていかなければならないことが改めて明確になりました。このことは、これらの事業への投資の妥当性についての問題点も浮き彫りにしたのではないでしょうか。この差し迫る厳しい経済環境や社会環境の中においての地方自治体の置かれている状況を考察いたしますと、公共サービスと言われる概念についても、私は顧客満足度向上へ向け、あくなき数字的な指標の追求を考慮すべき視点を持つことが必要であると思います。さらに、費用対効果を重視した市民サービス第一の発想による、限りなく民間の事業志向への意識転換をしていくことが求められているのではないかと強く感じております。ぜひとも御答弁いただきました利用者への満足度調査を実施していただき、サービスの向上に努めていただければと存じます。
では、いただきました御答弁をもとに、冒頭で申し上げました今回の質問の目的とするより具体的な事業について、その費用対効果の実際の数字をはじき出し、その数字をもとに考察して、問題点を明らかにしたいと存じます。
誤解なきように申し上げさせていただきたい点が一点ございます。私は、各施設の建設運営に異議を唱えるためにこの数字を取り上げさせていただいているわけでは決してございません。それぞれの施設ごとに、算出できる費用と効果の割合について、まずはその数字に対して行政運営上どのような意識をもってその数値をとらえるのかという、そのことを問題点としているわけであります。
今回の質問の最も重大なデータの一つとして、それぞれの施設における利用者一人当たりについて市税で負担する利用者受益、すなわち利用者が市に負担してもらう金額を算出してみました。この場で計算するのは困難を生じますので、事前にある程度の数字をいただきましたので、それをもとに概算の数値を表にまとめてみました。
ふれあい拠点施設のホールでは約千五百円、市立美術館では約二千五百円、またなぐわし公園施設におきましては約三千五百円、さらにふれあい拠点施設のホールでは、一利用グループ当たり約百二十万円を利用者受益として利用者が市から負担してもらう計算となりました。要するに、これだけの金額を一回当たりの利用者に還元、市が負担しているという事実が明らかになったわけであります。利用者が複数回利用すると、その分利用者の受ける受益は加算されていくわけです。
例えば、ある方が、なぐわし公園施設を年間で十回利用したとすると、その方は年間三万五千円の還元を市から受けることになるわけです。その方が、川越市外の方であったとしても、市が年間三万五千円をその市外の方に負担をしているという計算になるわけです。先ほどの御答弁で、なぐわし公園施設におきましては、市外の利用は約一五%程度と想定されているということでしたが、単純に計算すると、他市の利用者に対して、川越市が年間六千二百万円の税金を負担しているという計算になるわけです。この数字を大きいととらえるか、妥当だと考えるかは、レインボー協議会を含め、近隣の市町との関係もありますので、一概によしあしは言えないと思いますが、このような数字が明らかになったことは、今後の行政運営において何らかの指標になるのではないかと考えます。
本日の石川議員の一般質問の中でもありましたが、今回検討されているシャトルバスの廃止路線により、約一億三千万円の経費削減になり、延べ人数で約四万四千人の方の足に影響を及ぼすものだったかと思います。単純に計算しますと、一人当たり約三千円の利用者受益を受けるということになります。ここでどちらが重要かということを議論するつもりはありませんが、これらの数値をどのようにとらえ、どのように対応していくのかも、これからの行政運営には問われていくのではないでしょうか。
利用者受益と公共サービス提供の間には、地域格差の問題や所得格差の問題など、多方面にわたり配慮すべき問題も多いと思われます。また、福祉や教育などの事業に関しては、費用対効果だけで判断して実行されるものではないということも認識いたしております。一般的に箱物と称される今回のような施設に関する試算では、利用された方に市税が還元されるということが明らかになったわけであり、より多くの市民の方に還元されるような施設の運営やサービス提供を促進していく必要があるのではないでしょうか。
公共サービスの中で、特にハード、箱物に関しては、費用対効果を示す数値などを多角的にバランスよく考慮した上で、事業、サービスを展開することで、正当性を持った合理的な運営が実現できるものと考察いたします。それを一刻も早く行動し、実現することが求められていると強く確信いたしております。現状、そして未来に向けて、これらの行政に不可欠なことは、コストに見合った投資効果の事業採算性を意識すること、それをぜひとも改革の柱にしていただきたいと考える次第であります。そして、それは今後、本市でもその運営方式として私が検討をお考えいただきたい行政経営のあり方でもあります。 そこでお伺いいたしますが、それぞれの施設におきまして、先ほど申し上げました単価の金額を妥当であるととらえられるか、あるいはこの金額の性格をどのようにとらえられるか、御答弁をお願いいたします。
先ほどの企業誘致の今後についての御答弁で、川越第二次産業団地におきましては、現状税収試算ベースでの見込みに対し、八割程度となっているとのことでした。日々遊休地ゼロを目指されて、努力されていることには頭が下がる思いでございます。また、奨励金交付制度の進捗状況としては、現在、三企業、四カ所の建設が予定されているとのことでした。企業誘致の活性化は、税収入創造や雇用拡大の必要性からも大変重要なことであると考えますので、さらなる推進を期待いたしております。そのようなことからも、今後企業誘致のさらなる活性化の観点から、新たな工業団地の計画はあるのかお伺いいたしまして、二回目といたします。

木島宣之文化スポーツ部長 所管部分について御答弁させていただきます。 市立美術館、ふれあい拠点施設のホールの利用者一人当たりのコストの妥当性についてのお尋ねでございますが、一人当たりの利用者負担コストは、利用者の数や管理運営費等の増減により変動するものですので、市といたしましては、コストをできるだけ安く抑える努力を続けるとともに、一人でも多くの市民の方々に使用していただけるよう、魅力ある文化事業を展開していくことも大事であると考えております。以上でございます。

藤條 聡都市計画部長 所管部分について御答弁申し上げます。
議員さんのおっしゃいます利用者受益、こちらの単価につきましては、利用者がふえればふえるほど下がっていくと、そういうふうなことだと認識しております。なぐわし公園施設につきまして、市といたしましても市民の皆様にとって魅力的な施設をまずは建設し、さらに顧客満足度が高くなるような質の高いサービスを提供していくことにより、より多くの市民の方々に利用していただけるように努力してまいりたいと考えております。

福田 司産業観光部長 御答弁申し上げます。
新たな工業団地の計画はあるのかというお尋ねでございますが、現在のところ、新規の工業団地の計画はございません。以上でございます。

【3回目】

中原秀文 それぞれ御答弁いただきました。
先ほども利用者受益の数値をお示ししましたが、相当の金額になっていることは自明であります。二回目の質問時の繰り返しになりますが、川越市外の利用者も、計算上は相当額の受益を受けることになっています。もちろん、各施設についての利用者をふやすことは大変重要なことではありますが、近隣市町との関係も考慮しつつも、それが川越市以外の方以上に、川越市内の方により多く利用していただく努力をすることも重要なことではないでしょうか。
先ほども申し上げましたように、私が検討をお考えいただきたい行政経営への転換のためには、問題を検証し、それをまた掘り下げることが不可欠であると思うわけであります。全職員に向けてのコスト意識を持たせることをまず初めに始める必要があるのではないでしょうか。これもまた実現可能な行政経営の柱である意識改革を実行することになると、私の民間における経験からも容易に推察できます。
話は企業誘致の件に移りますが、現状まで日々精力的に奔走され、企業誘致の推進に努力されている中、その厳しい現状を打開していくためには、これまでの製造物流産業と並行して、サービス産業やIT関連産業のコールセンターやアフターサービスセンターなどといった機能を誘致することなども、誘致戦略としては大いに検証することに値し、新たな税収確保のリソースとしてその可能性の側面もあるのではないでしょうか。重ねて申し上げますが、そこには法人市民税増収の可能性や、雇用創出による個人市民税の増収などの可能性も同時に秘めていると考える次第であります。
先ほどの御答弁では、現在のところ新たな工業団地の計画はないとのことでした。今後五年間の歳入減に対する具体的な補てんすべき施策が完了していない現状を前回の一般質問でも確認させていただきました。そのような現状を思案いたしますと、新たな施策として、これまでと異なる、先ほど申し上げさせていただきましたような新しい業種の企業誘致の方策などを取り入れるお考えはないのかをお伺いいたします。
前回の一般質問のテーマとしても取り上げ、一貫して私が提唱して求めてやまないことは、事業、サービスの目的達成の検証であります。すなわち数値的な目標を設定し、その結果を数値により評価をすることで、具体的にその事業業務の成果や目標の達成を、公平にかつ客観的に判断することを可能にするからなのであります。それが行政経営への移行につながる第一歩だと考えます。あわせて、財源の創造としての方策の考え方として、企業誘致や個人法人を問わず高額納税者の勧誘を提案してきております。この推進における評価もやはり具体的な数値の目標設定がなされることを私は提案させていただきました。昨今の地方自治の現状を憂慮すると、将来への安定的な行政運営のためには、これらのような目的達成の検証や、高額納税者の勧誘などを含んだ行政運営への転換移行が、つまりは本当に無駄を省くことの実現による費用対効果に基づく事業、サービスの展開となり、行政経営実現へのアプローチ、すなわち挑戦になり得ると信じてやみません。
では、そのようなことが本当に可能であるのでしょうか。私は可能であると思います。なぜならば、現実的にそのような自治体が存在しているからです。数値化した評価やPDCAのマネジメントサイクルを用いた仕事の手順、顧客満足度志向、成果主義などを実際に実践し、財政赤字の削減、人員削減、そして企業誘致による増収の実現を果たし、日々改革と行政サービスの運営に努力している自治体に、兵庫県にある小野市があります。私は、先日の文化教育常任委員会の視察で小野市を訪問させていただきました際、その側面を拝察させていただきました。まさに本件を考察すればするほどに、これからの行政運営の一つの回答があると確信いたしました。ひいては、川越市においても、川越独自の行政経営を模索し実現することは、不可能なことではないと強く思案しているところであります。
以上のようなことも踏まえ、最後に市長に、行政経営という考え方に関して二点ほどお伺いいたします。
第一点目として、職員がコスト意識を持つこと、そしてそのコスト意識を持った上での日々の業務に対する行動の必要性についてを、また利用者受益の数値も念頭に置く費用対効果を重視した事業、サービスの運営と今後の展開についてを、本日のこれまでのやりとりを踏まえて、市長はどのようにお考えになるかお伺いいたします。
第二点目として、仮に川越市で行政経営の考え方を導入するならば、何か大きな障害や問題となることがあるのかをお伺いいたしまして、三回目といたします。

福田 司産業観光部長 御答弁申し上げます。
これまでと異なる企業誘致の方策についてでございます。
企業誘致につきましては、工業団地等への誘致に限ったものではなく、既存市街地にも立地可能な産業、例えば議員さん御指摘のIT関連やコールセンター等のソフト関連企業などもございます。今後は、新しい分野に対する企業誘致促進策につきまして調査研究してまいりたいと考えております。以上でございます。

川合善明市長 御答弁申し上げます。
まず、一点目の職員がコスト意識を持つこと、そのコスト意識を持った上での日々の行動の必要性という点、また利用者受益の数値も念頭に置く、費用対効果を重視した事業・サービスの運営と今後の展開に関しての考えということでございますが、行政としましては、市民の皆様にとって必要な施設の整備、サービスの提供は進めていかなければなりませんが、厳しい財政状況のもとでそれを実現するためには、サービスに要するコストを意識しながら、最少の経費で最大の効果を挙げていく取り組みが必要になるものと考えております。具体的には、コスト削減を図るためには、施設整備におけるPFIや指定管理者制度など、民間活力の活用がございますが、施設整備に限らず、市民サービスの提供に当たっては、職員一人一人が常にコスト意識を持って業務を行うことが厳しい財政状況からも求められているものと考えております。また、サービスの受益と負担の関係につきましても、サービスのコストと利用者の負担を比較しながら、サービスの内容から見て適正な負担割合となるようにしていく必要もあるものと考えております。
いずれにしましても、サービスのコストやその効果を把握・分析し、より効率的、効果的なサービス提供につなげていくことが、厳しい財政状況下にある現在の行財政運営に求められているものと考えます。
二点目として、実際に川越市で行政経営を導入するに当たって何が障害や問題になると考えているかという点でございます。
御指摘の行政経営の導入につきましては、第三次川越市総合計画におきまして、新たな行財政運営システムの構築として位置づけ、成果を重視したマネジメントサイクルの確立、民間経営手法の活用等の施策を推進することとして、現在その実現に向けて取り組んでいるところでございます。
お尋ねの、導入に当たっての障害、問題とは言えないかもしれませんが、いわゆるPDCAと言われるマネジメントサイクルを確立していくためには、実施した事業の効果、成果等を把握・分析する評価の部分の仕組みづくりが重要になってくるものと考えております。
付言するならば、議員さんが御指摘された利用者受益の数値という点でございますが、この点については、こういう分析がどの範囲で、どういうことに使うことができ、それによってどういうことがわかるのか、その辺について、残念ながらちょっと私はまだ理解ができていない部分がございます。先ほど御指摘があったように、箱物をつくって、それを利用する人が一人当たりどれくらいの利益を市の税金の中から得ているのか、それを計算する。しかしながら、運営上で一生懸命宣伝して、例えば美術館なら大勢の人に来てもらえば、一人当たりの税金受益額は下がっていく、そういう関係にあろうかと思います。ですから、単に箱物をつくるときにそういうコスト意識、利用者受益の数値等も計算して目標値を設定してやっていくというのが可能なのかどうか、それがどの程度の意味を持ってくるのか、ちょっと正直言ってまだわからない部分がございます。
それから、市外の人に利益を与えているじゃないかという点につきましては、そうしたら、市外の施設を市民が利用することによって、川越市民も市外の、川越市以外の人の税金の利益を得ている、それをどういうふうに評価していくのか、そういう問題も一方では生じてくるのではないかというふうに考えます。したがいまして、いわゆる利用者受益の数値というものを行政経営の中に導入する、それがどの程度の意味を持ってくるのかについては、なかなか私としてはまだまだ理解ができていないというところでございます。 先ほどの話では、視察に行かれた視察先の市がそのようなことをやっていらっしゃるということでございますので、ぜひその視察の成果を皆さんに御披露していただきまして、具体的にこういうようなことを導入して、こういうことをやっているんだよというようなことをみんなで共有できるような、そういう場をぜひつくっていただき、私どもにもそれを伝えていただきたいというふうに考えております。
さらにつけ加えれば、私はこの間、豊田市に行ってまいりましたが、そのときに感じたことであるとか、いただいた情報等については、遠からず皆さんのほうに共有できるような、そういうふうなことを考えておりますので、ぜひよろしくお願い申し上げます。以上です。

中原ひでふみ
川越市議会議員
議会運営委員会副委員長、産業建設常任委員会委員、広報紙編集委員会委員など