(川越市議会平成27年第3回(6月)定例会)
中原秀文 議長から発言のお許しをいただきました。さきの明ヶ戸亮太議員と同じく、私も今回の統一地方選挙におきまして二期目の当選を果たすことができました。これまでの民間の経験、また一期四年間の経験を生かし、しっかりと市政発展のため取り組んでまいりたいと思いますので、どうぞ皆様の御指導と御鞭撻、よろしくお願い申し上げます。
では、通告いたしております教育におけるICT(情報通信技術)の利活用について、高齢者等を対象とした公民館の活用について並びに川越駅東口についての三つの項目について一般質問をさせていただきます。
まず、一つ目の項目、教育におけるICT(情報通信技術)の利活用について伺います。
本項目の質問に際し、ICT教育とはそもそも何ぞやということで、改めて確認してみました。ICT教育とは、学校教育の場に情報通信技術(ICT)を活用することであり、具体的には電子黒板やノートパソコン、タブレット型端末などを用いた教育を指すことが多いとされています。また、ICT教育の導入により教師と生徒の間でのコミュニケーションや生徒同士での学習内容の共有などがより容易に行われるようになり、手段の幅も広がると言われています。
さらに、ICT教育が生徒の主体的な学習活動への参加や学習意欲、思考力、判断力などの向上につながることが期待されているということを確認いたしました。
総務省及び文部科学省は二〇一〇年から二〇一三年の間、全国の小中学校、特別支援学校、計二十校においてフューチャースクール推進事業並びに学びのイノベーション事業のICT教育推進事業を行っており、その実証結果に基づき、教育分野におけるICT利活用推進のための情報通信技術面に関するガイドラインの策定も行っているようであります。
私もこの事業が行われている期間に、当時、文化教育常任委員会の委員として、実証校の一つである寒河江市立高松小学校に視察に伺わせていただきました。児童の皆さんが一人一台タブレット端末を手にし、目を輝かせて授業に取り組んでいる姿は、まさに未来の授業風景をほうふつさせるようなすばらしいものでした。
我が国は、グローバル競争の激化や情報化の急速な進展、さらには少子高齢化と人口減少社会への突入、それに伴う労働力人口の減少と、こういった変化にさらされる厳しい環境の中で、新たな成長への道筋を描かなければならない状況下にあります。ICTを活用した教育の実現は、このような二十一世紀の社会を生き抜く力の養成に向けた鍵の一つであるのではないかと感じております。
政府は二〇一九年度までに、全児童生徒に一台ずつの情報端末を整備する予定だとしています。一方、ICT教育の導入に当たっては、ICTに対する教員側の理解度の低さが問題となることがあり、ICTを活用できる人材の育成が目指されており、また、ICTを正しく使うためのモラルやリテラシーの教育も重要視されてもいるようでもあります。二〇一四年からは先導的教育システム実証事業、いわゆるICTドリームスクールイノベーション実証研究と先導的な教育体制構築事業が連携し、事業が開始されていると認識しております。
このような背景を踏まえ、今回は教育におけるICTの利活用と題し、ICT教育の現状と市の取り組み状況について幾つかの視点で確認したいと思います。
まず、一点目として、フューチャースクール推進事業並びに学びのイノベーション事業は、二〇一三年度で既に完了していると思いますが、どのような実証研究結果であったのか。確認の意味でお伺いしておきます。
また、第二点目として、市の教育委員会は、その実証研究結果をどのように受けとめているのか。あわせてお伺いしておきたいと思います。
第三点目として、市の教育におけるICTの利活用の状況について、概要で結構ですので確認させていただければと思います。
この項目の一回目の最後に、第四点目として、昨年度から始まり二〇一六年度まで行われる予定の先導的教育システム実証事業、いわゆるICTドリームスクールイノベーション実証研究及び先導的な教育体制構築事業をそれぞれどのような事業であると捉えられているのか。また、この事業は公募により三地域が実証地域として決定したと認識しておりますが、市はこの事業に応募されたのか。あわせてお伺いをし、この項目の一回目といたします。
次に、二つ目の項目、高齢者等を対象とした公民館の活用について伺います。
私は昨年の六月議会で、高齢化対策について一般質問をさせていただきました。その際も高齢化率をグラフなどで示させていただきましたが、今回も質問に際し改めて総務省統計局のデータを確認させていただきました。高齢者の総人口に占める割合を見ますと、昭和二十五年には四・九%だった高齢化率が平成二十五年に二五・〇%、二十六年には二五・九%となり、約四人に一人が高齢者となっています。さらに、七十五歳以上の人口に注目してみますと、昭和二十五年には一・三%であったものが平成三年に五%、二十年には一〇%を超え、二十六年には一二・五%と、初めて八人に一人が七十五歳以上になったようであります。
国立社会保障・人口問題研究所の推計によりますと、この割合は今後も上昇を続け、平成四十七年には六十五歳以上の人口割合が三三・四%に、また七十五歳以上の人口割合が二〇・〇%となり、三人に一人が六十五歳以上、五人に一人が七十五歳以上になると見込まれているようです。また、川越市の推計資料を見ましても、平成四十七年には六十五歳以上の割合が三〇・八%、七十五歳以上の割合が一七・八%と、国と同様の傾向が見込まれていることも確認いたしました。
このような背景からも健康寿命を延ばすための施策を実施することの重要性を再認識いたしました。
これらのことを踏まえ、今回は高齢者が健康寿命を延ばすためにも、自身の活動の場を広げるための情報提供ポイントとして公民館を利用できないかという視点を含め、高齢者等を対象とした公民館の活用についてと題し一般質問をさせていただきたいと思います。
市内には高齢者を中心としたさまざまなサークルや団体が存在しています。それらはボランティア活動グループ、スポーツ関連団体、文化系サークルなど、多岐に及んでおり、また、多数存在していることは周知のとおりであります。一方、それらの中から自分に合った団体を御自身で探すことはなかなか難しいと感じている方も多く存在することも事実であります。
そこで、まず、この項目の一回目の第一点目として、先ほど申し上げましたように、市内にはさまざまなグループや団体が活動していると思いますが、公民館ではその状況をどの程度把握しているのかお伺いしておきます。
また、第二点目として、市民の方が退職した後、地域や地域にかかわらず御自身の興味のある団体などで活動したいと思ったときに、それらのグループや団体等の情報の入手をまず考えると思いますが、現在はどこでどのようにそれらの情報を入手できるのかお伺いいたします。
第三点目として、現在、高齢者等がいろいろな活動を行っていると思いますが、公民館はどのようにかかわっているのかお伺いをし、この項目の一回目といたします。
続きまして、三つ目の項目、川越駅東口について伺います。
本議会において四つの特別委員会が設置されることが決まりました。その一つに川越駅周辺対策特別委員会も設置をされ、川越駅周辺の住民の一人としても、川越駅周辺のさらなる発展に寄与できるのではないかと大いに期待しているところであります。私もこの委員会のメンバーの一人としてこの委員会に参加をさせていただく予定ですが、参加に当たり、川越駅東口の現状の基本的なことを確認をさせていただければと思い、通告をさせていただきました。
川越駅西口は、昨年には西口駅前広場が改修され、屋根のあるデッキが完成いたしました。また、今春にはウェスタ川越もオープンし、にぎわい創出への幾つかの課題は残されているものの、少しずつ活気づいているのではないかと思います。また、西口市有地利活用に関しましても基本方針が示され、さまざまな情報を共有化できているものと認識いたしております。しかしながら、川越駅東口の情報に関しましては、現状についての情報が不足していると感じているのは私だけではないと思います。
そこで、この項目の一回目の第一点目としてお伺いしますが、西口駅前広場は、改修により屋根のついたペデストリアンデッキへと生まれ変わりましたが、東口のデッキに関しましては、二十有余年が経過し、老朽化も進んでいると推察いたしますが、今後どのように計画をされているのか。また、あわせて、西口のように屋根つきのデッキの検討はされているのか。確認をさせていただければと思います。
第二点目として、川越駅周辺は今後も東西がバランスよく発展することが求められていると思いますが、川越駅東口の商店街などの活性化をどのように考えられているのかお伺いをいたしまして、私の一回目の質問とさせていただきます。
小林英二学校教育部長 御答弁申し上げます。
初めに、フューチャースクール推進事業並びに学びのイノベーション事業実証研究がどのような実証研究結果であったかについてでございます。
この二つの事業の実証研究結果は、主に画像や動画を活用したわかりやすい授業により興味・関心を高め、学習意欲が向上したこと、学習レベルに応じたデジタル教材を活用し、知識・理解の定着が図られたこと、電子黒板等を用いて発表、話し合いを行うことにより思考力や表現力が向上したことなどが成果として報告されております。また、全国学力・学習状況調査におきましても、小中学校ともに実証研究校の正答率は全国平均を上回ったとの報告がされております。
次に、実証研究結果をどのように受けとめているかについてでございます。
教育におけるICT機器を有効活用することは、児童生徒の学習意欲を向上させ、主体的な学びにつなげることができ、学力向上に効果があると認識しております。
次に、本市の教育におけるICTの利活用の状況についてでございます。
まず、教師が使用するデジタル教科書につきましては、年間平均活用回数は、小中学校ともに増加傾向にあり、児童生徒の興味・関心を高めることができております。また、電子黒板の利用回数も増加傾向にあり、これを活用し、児童生徒が主体的、協働的に取り組める授業が行われております。
さらに、各教科等でのインターネットの利用回数につきましても、コンピューター室に限られますが、その利用回数は、前年度から小学校で二一・一%、中学校で四七・一%増加しており、ICTの利活用が図られているところでございます。
最後に、国が行っている先導的教育システム実証事業、いわゆるICTドリームスクールイノベーション実証研究及び先導的な教育体制構築事業についてどのように捉えているのかについてでございます。
教育委員会といたしましては、これらの事業はICTを活用した地域レベルでの連携事業として有益と捉えております。今後はこの取り組みによる成果を注視し研究してまいりたいと考えております。なお、本市のこの事業への応募についてでございますが、この事業の選定条件にタブレット型端末、無線LANが一定程度配備されており、既に授業で利用していることとされており、このことから応募はしておりません。
以上でございます。
横田 隆教育総務部長 御答弁申し上げます。
公民館は市内で活動しているグループをどの程度把握しているかとのお尋ねでございます。
公民館では、公民館を利用して活動しております登録グループについての情報は把握しておりますが、有料利用のグループ、スポーツ関係の団体や文化団体等、公民館に登録していない団体等につきましては、各部署から提供されております情報誌等に記載されている範囲内で把握している状況にございます。
なお、公民館で把握しております登録グループにつきましては、活動内容や状況、会費等の必要経費、代表者などについての情報を把握しておりますので、問い合わせ等がありました場合は、個人情報に配慮しながら可能な限り提供している状況にございます。
次に、グループや団体等の情報をどこで入手できるかとのお尋ねでございます。
現在では、公民館を利用して活動しております登録グループの情報につきましては公民館で、スポーツ関係や文化芸術関係の団体は別の部署でというように、それぞれ管理している部署が異なっておりますので、御面倒でもそれぞれの部署に出向いて入手していただくことになります。
なお、公民館登録グループにつきましては、市のホームページにも掲載しておりますので、現在でも主な情報は入手できる状況になっております。
次に、高齢者等に公民館がどのようにかかわっているかについてでございます。
公民館では、高齢者を対象としては高齢者学級を初め、料理教室や健康をテーマにした講座を、成人を対象には健康づくりや生き方をテーマとした講座や、教養を身につける講座などをそれぞれ毎年実施しております。中には、単に参加者としてではなく、学級の運営委員として公民館と協力しながら企画から運営までに携わっている方などもおります。
また、公民館は、公民館登録グループに対しましてはその育成や活動に関するアドバイスなどでかかわっております。
以上でございます。
小谷野雅夫建設部長 御答弁申し上げます。
川越駅東口ペデストリアンデッキの今後の計画についてでございます。
川越駅東口ペデストリアンデッキは、川越駅東口再開発事業といたしまして平成二年度に供用を開始し、完成後二十五年経過しておりますことから、老朽化が進み、部分的な補修を実施してきたところでございます。
今後の予定でございますが、今年度、時代のニーズに合わせた改修計画とともに、デッキ本体の構造調査と経年による劣化調査を実施し、安全面の検討も行うなどしながら川越駅東口ペデストリアンデッキのあり方について基本設計を行ってまいります。
また、屋根つきデッキの検討についてでございますが、現在のデッキの利用状況や構造調査の結果等を踏まえまして、基本設計の中で設置の可能性を含め検討を行ってまいりたいと考えております。
以上でございます。
早川 茂産業観光部長 御答弁申し上げます。
川越駅東口における商店街等の活性化についてでございます。
川越駅東口に位置し、県内一とも言われる通行量を誇るクレアモールでは、沿道に多くの商店を有し、買い物客や観光客により大変にぎわっております。また、周辺の八幡通りなどは、クレアモールとは違った雰囲気の通りとなっておりまして、多くの人が行き交っております。しかしながら、東口周辺の商店街におきましても、経営者の高齢化や後継者不足によります商店街の維持が懸念されております。
このような中、市といたしましては平成二十七年三月、前計画に引き続き、新たな中心市街地活性化基本計画を策定いたしました。本計画では、川越駅東口も含む中心市街地の活性化を図るため、まちづくりアドバイザーを商店街に派遣する事業など、商店街や関係団体と連携して取り組んでいるところでございます。また、川越駅東口のにぎわいを一番街方面へと波及させ、一番街のにぎわいとともに、中心市街地全体のにぎわいの創出を図っております。
今後も議員さんのおっしゃるとおり、川越駅の東口と西口がバランスよく、それぞれ立地の特性を生かした魅力的な商店街としてさらなる活性化が図れますよう支援してまいります。
以上でございます。
中原秀文 それぞれ御答弁をいただきました。
まず、三つ目の項目、川越駅東口についてですが、東口デッキに関する質問につきましては、デッキ本体の構造調査並びに劣化調査を実施され、東口デッキのあり方の基本計画を行うとの、また、屋根つきデッキにつきましては、設置の可能性も含め検討をされるとの御答弁でした。ぜひとも実現に向け努力していただき、東西のデッキが同等レベルのものとなり、東西の往来がますます盛んになることを期待したいと思います。
東口における商店街などの活性化につきましては、クレアモールや八幡通り周辺は、多くの人の行き来があり、にぎわっているものの、東口周辺の商店街においては、経営者の高齢化や後継者不足などで商店街そのものの維持が懸念されていることを確認させていただきました。
御答弁のように、このような状況への対応も含め、東西のバランスを保ちつつ、それぞれの立地の特性を生かしながら活性化が図られるよう対策を講じていただければと思います。加えて、東西それぞれの商店街や自治会なども含めた、例えば、(仮称)川越駅まちづくり協議会のようなものを市が主体となり立ち上げ推進していく方法も、川越駅の東西がバランスよく活性化される一つの方法ではないでしょうか。川越駅周辺の活性化のため、今後も行政におけるこれまでの経験やノウハウを駆使し、知恵を絞り、さまざまなアイデアを出して、川越駅周辺の東西がバランスよく、さらに発展されるような施策が講じられますことを期待いたしまして、この項目は以上といたします。
次に、一つ目の項目、教育におけるICTの利活用についてですが、御答弁では、市の教育委員会は、教育におけるICT機器を有効活用することは、児童生徒の学習意欲を向上させ、主体的な学びにつなげることができ、学力の向上に効果があると認識をされていることを確認させていただきました。
本市でのICT利活用の取り組み状況につきましても、コンピューター室に限られるもののインターネット利用頻度は年々増加していることも確認をさせていただきました。
残念ながら、ICTドリームスクールイノベーション実証研究への応募の条件に、タブレット型端末、無線LANが一定程度配備されており、既に授業で利用していることもあることから応募を断念せざるを得なかったことも確認させていただきました。
平成二十五年六月十四日に閣議決定された世界最先端IT国家創造宣言では、教育環境自体のIT化として学校の高速ブロードバンド接続、一人一台の情報端末配備、電子黒板や無線LAN環境の整備、デジタル教科書教材の活用等、初等教育段階から教育環境自体のIT化を進め、児童生徒等の学力の向上とITリテラシーの向上を図ることがうたわれています。さらに、企業や民間団体などにも協力を呼びかけ、教育用のデジタル教材の充実を図る。これらの取り組みにより、二〇一〇年代中には全ての小学校、中学校、高等学校、特別支援学校で教育環境のIT化を実現するとともに、学校と家庭がシームレスでつながる教育学習環境を構築することが挙げられています。
二回目では、これらのことを踏まえながら、川越市のICTの整備状況等について幾つか質問させていただきたいと思います。
まず、二回目の第一点目として、市の教育におけるICT機器等の整備状況はどのようになっているのか確認させていただきます。
あわせて、タブレット型端末の導入についてはどのような状況であるかお伺いいたします。
また、加えて、第二点目として、近隣他市町村、他の中核市の教育におけるICT整備状況はどうか。また、それらの地域のタブレット型端末の導入状況はどうか。確認をさせていただければと思います。
一回目の質問の際にも、ICT教育の導入に当たっては、ICTに対する教員側の理解度の低さが問題となることがあり、ICTを活用できる人材の育成が目指されており、また、ICTを正しく使うためのモラルやリテラシーの教育も重視されているということを取り上げさせていただきました。
この項目の二回目の最後に、第三点目として、川越市における教員のICT指導についてはどのような状況なのか。また、あわせて、情報モラル指導についてはどのような状況なのかをお伺いし、この項目の二回目といたします。
次に、二つ目の項目、高齢者等を対象とした公民館の活用についてですが、御答弁では、公民館に登録していない団体等については、情報誌等に記載されている範囲内でしか把握をしていない状況であるとのことでした。また、情報入手方法に関しましては、それぞれの所管の部署等へ出向かなければ情報を得ることができないとの趣旨の答弁だったかと思います。
公民館では、高齢者を対象とした高齢者学級や料理教室、健康をテーマとした講座などを実施されており、公民館登録グループに対しては、その育成や活動に対するアドバイスなども行っていることも確認をさせていただきました。
さて、御自身に合った活動団体を探すために、さまざまな部署に行って相談するようなことを果たしてどれだけの方が行っているでしょうか。高齢者の方が幾つかの団体の活動内容を聞いてからどの団体で活動するかを決めたいと思っても、現状の情報入手方法の状況下で現実的に探すことが可能でしょうか。情報を入手したとしても、その中から自身に合った活動団体を決めることは、現状では大変難しいのではないかと感じます。御自身に合った活動団体が見つかり、その団体に参加し活動することができれば、その方の生きる源にもなり、また、健康寿命を延ばすことにもつながるものと私は確信いたしております。
先ほども申し上げましたように、現在は各種グループや団体の情報は各部署で管理しているとの御答弁でしたが、市民サービスの点からも、ICTなどの導入により各種活動団体の情報のデータベース化を図り、一元的に管理することが望ましいと私は考えます。市民、特に高齢者の皆様にとって、身近な公民館がその役割を担うことが最適ではないかと考えますが、この項目の二回目の第一点目として、市の御見解をお聞かせいただければと思います。
また、高齢者が地域で活動していくためには、身近にある公民館の果たすべき役割は大きいと考えますが、今後、公民館は高齢者の方々とどのようにかかわっていくのか。また、高齢者の方々がその知識、技術、経験を地域に還元できる場として公民館にその中心的な役割を担う機能を持たせることも必要ではないかと思いますが、第二点目として、御見解をお伺いいたします。
先ほどの一点目の質問にも関連しますが、一つの窓口で必要な情報を入手できることも重要なポイントでありますが、加えて、御自身に合った活動団体などを相談できることは、退職されるまでに余り地域とかかわりのなかった方や高齢者にとりましては、さらに利便性が高まるものと考えます。サークル、スポーツ、ボランティア、地域活動など、各種活動団体への参加のお手伝いやサークル発足のお手伝いなどを相談できるような窓口、例えば、(仮称)ハッピーライフ窓口を設置してみてはどうかというふうに考えますが、第三点目として市の考えをお伺いいたします。
この項目の二回目の最後に、高齢者等が公民館を利用することについて課題などがあればお聞かせいただければと思います。
以上、二回といたします。
小林英二学校教育部長 御答弁申し上げます。
初めに、本市の教育におけるICT機器等の整備状況についてでございます。
各小中学校に電子黒板三台、プロジェクター三台以上、実物投影機の書画カメラ一台以上など、計画的にICT機器等の整備を行っております。
また、本市の教育用コンピューター一台当たりの児童生徒数は、約一四・一人となっております。これは同規模中核市平均の七・九人、全国平均の六・五人に比べますと、一台のコンピューターを多く児童生徒で利用している状況がございます。
普通教室のLAN整備につきましては、校舎建てかえ工事に伴い霞ケ関北小学校、月越小学校の二校に整備されております。その他の学校につきましては、LAN整備は行われておりません。したがいまして、川越市の教室内LAN整備率は、市内五十四校九百十六教室のうち四十一教室に教室内LANが整備されており、整備率は約四・三%となっております。
タブレット端末の導入状況につきましては、川越市には現在タブレット端末は整備されておりません。
次に、近隣他市町村、他の中核市の整備状況と近隣他市町村のタブレット型端末の導入状況についてでございます。
西部教育事務所管内二十二市町村のうち全普通教室にLAN環境整備がされているのは、所沢市、飯能市、東松山市、狭山市、富士見市、日高市、ふじみ野市、三芳町、毛呂山町、越生町、滑川町、東秩父村の十二市町村でございます。また、中核市につきましては、四十五市のうち三十七市の普通教室のLAN環境整備率がほぼ一〇〇%となっております。
なお、西部教育事務所管内のタブレット型端末の導入状況につきましては、全児童生徒数に対するタブレット型端末数の割合は、所沢市五・一%、東松山市〇・三%、入間市〇・二%、富士見市〇・一%、ふじみ野市一・八%、毛呂山町一五・一%、川島町〇・三%、滑川町一・九%、東秩父村二二・八%となっております。
最後に、本市教員のICT指導の状況についてでございます。
ICTを活用して学習指導ができる教員の割合は、全国平均が六九・四%に対しまして本市は七六・九%。児童生徒にICT活用を指導できる教員の割合は、全国平均が六四・五%に対しまして本市は七四・四%となっており、本市教員の指導力は全国数値を上回る状況となっております。
また、本市の情報モラルの指導状況でございますが、情報モラルに関する指導ができる教員の割合は、全国平均が七六・一%に対しまして本市の教員の割合は八五・八%となっており、これも全国数値を上回っております。
なお、情報モラルに関する授業は昨年度、小中学校全校で実施されております。
以上でございます。
横田 隆教育総務部長 御答弁申し上げます。
公民館が団体等の情報の一元的管理を担うことに対する考え方についてでございます。
現在は各グループや団体の活動内容などによって、その所管部署が複数に分かれており、それぞれの情報が一元的に管理できておりません。このため、多様な分野の中から御自分に最適の活動団体などを選択したいと希望する市民の方々に一元的な情報を提供することができず、御不便をおかけしているものと考えております。
したがいまして、議員さんおっしゃるとおり、今後の高齢社会を見据えた市民サービスの点からも情報の一元管理は必要なものであると考えますので、改善に向けまして関係部署と協議を進めてまいります。
次に、公民館に高齢者等の知識、技術、経験を地域に還元できる場としての役割を持たせることについてでございます。
議員さん御指摘のとおり、それぞれの地域にございます公民館は、地域の皆様の身近な存在として住民の地域活動を支える重要な施設であると考えております。また、高齢者等が健康で元気に地域で活動できる場や機会などを提供できることは、今後の少子高齢社会を見据えますと、公民館にとりましてもより重要な役割・機能になってくるものと考えております。
したがいまして、御提案の公民館に高齢者等の知識、技術、経験を地域に還元できる場としての役割を持たせることにつきましては、御自身も生き生きと地域で活躍できる場所づくりも含めまして鋭意検討してまいりたいと考えております。
次に、公民館に(仮称)ハッピーライフ窓口を設置することについてでございます。
議員さん御提案の(仮称)ハッピーライフ窓口でございますが、公民館は地域活動の身近な拠点施設として住民の自主的な活動を支援することなどが主たる目的とされておりますので、身近な公民館にそのような機能を持った窓口を設置することは望ましいものであると思われます。しかしながら、提供する情報や相談内容が多分野にわたることが予想されるなど、幾つかの課題が考えられますので、関係部署も含めて検討してまいりたいと考えております。
最後になりますが、高齢者等が公民館を利用する際の課題についてでございます。
公民館の多くは昭和四十年代から五十年代に建設されましたので、施設や設備の老朽化が進んでおります。このため、主要な部屋が二階にありましてもエレベーターが設置されていない、またはバリアフリーに対応していないなど、高齢者等に利用しにくい施設も多くございます。利用者の皆様に快適に御利用いただくためにも、また、今後の高齢社会に当たりましても、施設の整備改善が大きな課題であると認識しております。
また、昨年度から施行いたしました市民センター内の併設公民館と単独公民館の機能の整理なども改めて検討する必要があるものと考えております。
以上でございます。
中原秀文 それぞれ御答弁をいただきました。
まず、二つ目の項目、高齢者等を対象とした公民館の活用についてですが、情報の一元管理に関しましては、情報の一元管理の必要性を認めていただき、関係部署と協議を進めていくとの御答弁でした。ぜひ市内のさまざまな活動団体のデータベース化も含め、早期に実現することを期待したいと思います。
また、(仮称)ハッピーライフ窓口に関しましては、設置することは望ましいことであるとの御見解を示されました。ぜひとも設置に向け、さまざまな課題を解決され、実現することを期待したいと思います。
高齢者の方々が御自身の培われた知識、技術、経験を生かし、活動できる場としての公民館の実現のためにも、施設の整備改善にもしっかりと取り組んでいただくことを期待いたしまして、この項目は以上といたします。
次に、一つ目の項目、教育におけるICTの利活用についてもそれぞれ御答弁をいただきました。
市の教育におけるICTの整備状況に関しましては、多くの近隣市町村並びに中核都市で普通教室のLAN環境の整備がほぼ一〇〇%完了しているのに対し川越市の整備率は何と四・三%しかないことを確認させていただきました。また、タブレット端末の整備状況に至っては、他市町村においても導入には苦労されているものの確実に推進していることがうかがえる中、本市では現時点で〇%であることも確認いたしました。
一方、川越市教員のICT指導の状況並びに市立学校の情報モラルの指導の状況に関しましては、ICTを活用して学習指導ができる教員の割合も、児童生徒にICT活用を指導できる教員の割合も、情報モラルに関する指導ができる市立小中学校の教員の割合も、全てにおいて全国平均を大きく上回っていることを確認させていただきました。これを聞いて、宝の持ち腐れの状態になっているのではないかとまで感じてしまうのは、私だけでしょうか。
さて、今回は教育長に伺います。
川越市は今後、教育におけるICTの利活用をどのように考えていくおつもりなのかお伺いをいたしまして、私の一般質問といたします。
伊藤 明教育長 御答弁申し上げます。
今後、本市の教育におけるICTの利活用についてでございます。
教育委員会では昨年度、情報化推進計画である教育の情報化グランドデザインを作成いたしました。その中で、児童生徒の情報活用能力の育成や、わかりやすく深まる授業の実現等を掲げるとともに、次期学習指導要領の内容で注目されている子供たち同士が教え合い学び合う協働的な学びの創造を柱の一つに位置づけ、ICTを利活用できる環境整備を推進してまいりたいと考えております。
以上でございます。